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「すごく気持ちよく検査をうけることができた。ありがとう。」

こんなこと、患者さんからいわれたことありますか?

患者接遇や好感度、印象などをキーワードでググると、その解決策や必勝法、テクニックが草るほどでてきます。

が、

いまいち自分が上手に対応できているかわからないんだよね〜

という人や、もっと患者接遇改善したい人に是非ともやってもらいたい!おすすめの確認方法をお伝えします。

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基本事項のチェック

患者接遇にとって、最初の印象はもっとも重要。まずは基本事項のチェックをしましょう。
① ヘアスタイル・服装がきちんとしているか
② 明るく話しかけているか
③ スタッフ同士で無駄話をしていないか
④ 綺麗・清潔にしているか

当たり前のことですが、これがほぼすべてですw。

真似る

そしてさらに、患者接遇の好感度を上げるための近道は、

真似る!

まずは、身近な先輩や後輩で患者接遇のうまい人のやり方を見て、それを真似してみましょう。

しかし、ここで注意したいのが、雰囲気作りがうまい人や、患者さんの懐に入るのウマすぎて神って人。
その人、個人のキャラクターで、その人だから許されることもあるから何でもマネるのは要注意です!

好感度を上げようと丁寧にやり過ぎたり、言葉使いの言い回しに慣れがでてくると、これがまた偽善者っぽくて業務的になってしまうのが難しいところ。適度なバランスが大切です。

先輩や後輩にもいるでしょ? 言葉は丁寧なんだけど、患者さんがちょっとでも遅いと、態度がキツくなる人や顔が全然笑ってない人など、反面教師の人も草るほどいると思います。それをみて学習してください。

院内の接遇ルールも要チェック

基本的な接遇が身につくと、接遇に関するトラブルも少なくなってきます。しかし、ここで気をつけたいのが、他のスタッフとのバランスです。

病院のルールが患者”さん”なのに、一人だけ患者”さま”を使っていたりすると、違和感がでてきますし、必要以上に丁寧にしていると、最悪の場合、高圧的な患者さんのストレスのはけ口の対象になる危険性もあります。そうならないためにも、院内の患者接遇に関する方針を確認しておきましょう。

患者さんも十人十色、受け止め方は様々です。患者さんそれぞれに合わせた接遇や距離感が求められることはいうまでもありません。自分が対応した患者さんについて、喜ばれた内容や問題となった内容など、接遇に関する患者さんの情報を他のスタッフと共有することもトラブルを回避し適度な距離感を保つ上で大切なことです。

客観的に自分をみる

今回の患者接遇の話で一番お伝えしたい内容が、この

客観的に自分をみる

ということです。とはいっても、どうやって自分をみるの? となるのですが、実は一人では難しい作業で、協力者が必要です。協力者は1人でも構いませんが、できれば2人以上、お手本となる人と接遇がイマイチな人がいれば完璧です!

やり方は、非常に簡単なことですが、自分が技師となり、協力者は患者役になってもらい、患者さんを呼び入れるところから検査終了まで、検査のロールプレイをスマホやデジカメなどを使って患者目線で録画します。それが終わると次は、協力者と技師役を交代し、自分も患者役となって技師役となった協力者の検査を録画します。

参加した人すべて録画したら、録画した画像をみんなでワイワイいいながら見てください。「あの人のここがいいんじゃない」とか「この言い回しうまいよねー」とか、「ちょっと暗いよね」とか、「笑顔硬いね」とか、普段はなかなか口に出せなかったことも結構突っ込んで話すことができます。思った以上に印象がよかったり、悪かったり、客観的にご自身の患者接遇を知ることによって、今後の患者接遇の改善点が明らかになります。

患者”様” 患者”さん” どっち?

 ”十数年前から多くの病院で患者さんを「様付け」で呼ぶようになり、一時は半数以上の病院で実施されているとの調査結果が残っています。しかし数年前から徐々に元のように「・・さん」呼称に戻ってきているそうです。
 当時マスメディア報道では、病院が患者さんのご機嫌伺いをしているとか、様付けで形だけ繕っているが内容が伴っていないなど、「様呼称」病院に対しての批判を行なってました。しかしこの「様付け呼称」は病院側が考えたことではなく、国(厚労省)の勧告のような形で全国病院に広まったのです。”日本医療学会(ミニ知識)病院での「様」付け呼称が残したものから引用

 患者の呼称については、ある大学病院で実施された興味深いアンケート結果があります。
外来と入院の患者さんに患者の呼称 ”様”と”さん” どっちが良いですかと質問したところ、外来の患者さんは”様”に肯定的な意見が多くみられ、逆に入院している患者さんは”さん”の方がよいとの意見が多かったそうです。この結果から、患者さんが病院とどのくらい関わりがあるかによって、求めるサービスのあり方も違ってくると考えられます。つまり、入院の患者さんは、治療が長期に及ぶため、”さん”という治療への一体感が生まれやすく、親しみのある呼称を良しとする傾向にあり、外来の患者さんは、”様”という上下関係が意識された他人行儀なものを良しとし、医療サービスのみを期待している傾向があるといえそうです。

モンスターペイシェント

 私の経験ですが、CT検査に2時間遅刻してきた患者さんを私の対応でモンスターに変身させてしまいました。そのときの私は、まだ技師になったばかりで、接遇経験が浅く、患者さんには何でも丁寧に対応すればよいと思っていた時期でした。その患者さんは、2時間遅刻してきたのですが、私は「〇〇様。大変申し訳ありません。予約の患者様がいらっしゃいますので、すぐには検査できない状況です。」と謝罪から入ってしまいました。その患者さんは、私とあいさつするところまでは、遅れてきて申し訳ない素振りでしたが、私が謝ったもんだから、態度がみるみる変わっていきました。最終的には、自分が遅刻したことは悪くなく、すぐに検査できない病院が悪いという態度になり、「早くしてくれないと困るんだけど」まで言われました。何でもかんでも馬鹿丁寧に下手にでて、むやみに謝罪するのはよくないと痛感した出来事でした。

ある病院では患者の呼称を”様”から”さん”に戻しただけで、モンスターペイシェントの数が減少したとの話があります。モンスターペイシェントは、自分よりも立場の弱い人間に高圧的な態度をとる傾向にありますので、若い女性技師はモンスターペイシェントのターゲットになりやすいので気をつけてください。モンスターペイシェントの対応は1人で行わず、周囲のスタッフを巻き込んで複数で行うようにしましょう。

 

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