みなさんが初めて論文や研究発表スライドを書いたとき、どのような気持ちで書きましたか? こういう流れで説明して、このスライドの表現なら一番理解してもらえると思って書いてますよね。
初めて書くのですから、まだ書き方やテクニックは未熟なのは当然ですが、それ故に、原稿を通して、あなたの根底にある性格が垣間みえるといえます。前回のコラムで書いたように、論文や発表は不特定多数の人に対するラブレターですから、それは作者の心の中を映し出します。そうです。初めての論文や発表スライドには、あなたの心の中が映しだされており、あなたの頭の中が丸見えの状態なのです。
私は初めて書いたという原稿を目にする機会が多く、同じテーマでも、作者によって実に様々な表現方法があり、作者の性格とスライドの表現方法にある程度関連性があることに気付きました。そういう視点でみると、この人がどういうことに興味があって、何が重要と考える傾向にあるのか、その人の性格がよくわかります。
例えば、本文そっちのけで、やたらと自施設のマークやイラストなど本文と関係ないところにこだわる人。こういう人は、常に他人にどうみられているか気になる性格です。
結論を急ぐ人。自分の頭のなかではいろいろ考えているが、結論しか言わないので、なぜそうなったか他人には全然わからない。こういう人は、突然別れ話を切り出したり、突然仕事のやり方を変えたり、周りの人を困惑させる。
パラパラ漫画みたいに細かいスライド。仕事は真面目に取り組むが、空回りすることがたまにある。
寄り道が多い。すぐに脇道に逸れる。好奇心旺盛なのはよいが、考えがまとまっていないのにしゃべりはじめる人。人にすぐに感化される傾向にある。
着色しすぎて、辻褄が合わなくなる。お調子者で自慢話が多い。
内容が教科書的で、コピペ?と疑ってしまう。仕事の要領はよいが、上辺だけで生きてきた人。
写真がやたら多い。社交的で、義理堅く、お人好し、友達命の人。
みなさんもどれかに当てはまりましたか?こういう違った見方で原稿をみてみるのも面白いものです。酒の肴にどうぞ。
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