今春から晴れて診療放射線技師として職場デビューされた方。
ようこそお越しくださいました。

今後とも放射線技師.comをよろしくお願い申し上げます。

で、ここのページにいらしたということは、X線撮影で少しばかり悩みを抱えていらっしゃいますね?

なになに?膝のスカイラインが上手くとれない?

そうでしょう。そうでしょう。膝のスカイライン(軸位)は、かんたんに見えて、再現性よく撮影するのは案外難しい撮影のひとつです。

そんなあなたに、実は是非試してもらいたいものがあるんですよ。

ジャジャ~ン!

膝スカイライン角度計〜(ドラえもん風に読んでねw)

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膝蓋骨の動き

膝関節は大腿骨・脛骨・膝蓋骨の3つによって構成されています。

ではまず確認ですが、膝関節が伸展・屈曲するときに、膝蓋骨の動きはどのようになるかご存知ですか?

よくある勘違いは、膝の動きに合わせて膝蓋骨が滑って動くようなイメージをされる方がいますが、その考え方では、残念ながらよい写真は撮れません。どうしてかというと、膝蓋骨は大腿四頭筋腱と膝蓋靭帯につながれて固定されているからです。

膝蓋骨と脛骨が靭帯で固定されているので、膝関節が動いても、膝蓋骨が上下に動くことはあり得ません。つまりこの場合、膝関節が屈曲や伸展する方向に動いたときは、固定された膝蓋骨の下を大腿骨が回転して滑っているようにイメージした方が自然な考え方になります。

膝蓋骨と脛骨、大腿骨の関係

では、膝関節と膝蓋骨の動きがイメージできたところで本題に入ります。実は、この膝蓋骨と脛骨をつないでいる膝蓋靭帯、その膝蓋靭帯の付着部である脛骨粗面から関節面に投影されるされる角度は、膝が伸びていようが、曲がっていようが、

平均19.2度なんです!

文章ではわかりづらいので、下図をみてください。
knee02knee19.2

つまり、膝蓋靭帯の角度がわかれば、スカイラインは撮れます!

膝スカイライン撮影方法

角度計を買ってもいいのですが、最近はもっといいものがあります。
それは、スマホの角度計(傾斜計)アプリです。
Google PlayやApple Storeでかんたんに無料でダウンロードできます。

私が使っているアプリで説明すると、
Screenshot_20170406-022728 - コピー

ここで計測するときのちょっとしたコツですが、膝蓋骨の上からスマホを乗せるのではなく、膝蓋骨下縁にスマホの端を合わせてください。汚い足でゴメンナサイ。
間違った計測方法
膝間違いよい計測方法
膝正解

細かい性格の人はその角度(アプリの傾斜角度)から19.2度引いた角度に管球角度を合わせてください。19.2度は平均値なので、まあ、だいたいアプリの傾斜計の角度から20度引いてもらえば問題ないと思います。

試しに私の膝で下方(足側から頭側へ)から撮影する場合、図のような膝の屈曲角で計測したときは36.2度だったので、管球角度は水平(真横)を0度として、36.2-20=16.2度に合わせて撮影すればよいということになります。

膝のスカイラインを下方からではなく、上方(頭側から足側へ)から撮る施設では、管球角度は、傾斜角度から20度引いた角度をさらに90度から引くか、110度から直接傾斜角度を引けばよいと思います。上述の私の膝のときなら、
90-(36.2-20)=110-36.2=74.8度となります。

是非おためしあれ〜

参考文献

Koike, M., Nose, H., Takagi, S. et al. Appropriate incidence angle for fundamental research on new skyline radiography development Radiol Phys Technol (2015) 8: 13. doi:10.1007/s12194-014-0280-3

Koike, M., Nose, H., Takagi, S. et al. A skyline-view imaging technique for axial projection of the patella: a clinical study Radiol Phys Technol (2015) 8: 174. doi:10.1007/s12194-014-0305-y

 

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