4916e371ec17622e8153ba1744dd48ab_s

間違った読影なら、ないほうがまし!

ある診療科の先生が語った言葉です。

厚生労働省通知 医療スタッフの共同・連携によるチーム医療の推進では、医師以外の医療スタッフが実施することができる業務として診療放射線技師は、画像診断における読影の補助 放射線検査等に関する説明・相談が明記されました。

以下に掲げる業務については、現行制度の下において診療放射線技師が実施することができることから、診療放射線技師を積極的に活用することが望まれる。


① 画像診断における読影の補助を行うこと。
② 放射線検査等に関する説明・相談を行うこと。

医政発0430第1号
平成22年4月30日
医療スタッフの協働・連携によるチーム医療の推進について(通知)

そもそもの問題点

  • 医用画像の読影は,患者の生命に関わることであり,画像診断に関して専門の教育を受けていない技師が読影を行った場合に、その行為が医師の補助として有益なのか,また,患者にとって不利な結果とならないのか,という点について,慎重に検討する必要がある.
  • 最初に技師単独による画像のチェックの診断能を定量的に評価したうえで,技師による画像のチェックが医師の読影にとって有用であるということを証明する研究が必要となる.
  • 白石順二 2.診療放射線技師による画像のチェックが「読影の補助」と認められるための条件とそのための研究課題 第71回総会学術大会専門部会合同シンポジウム 放射線技術学会誌 71巻10号 pp.1013-1026 

    実際の医療現場から

  • がん検診の現場では、一度に多量の画像を読影する必要があり、診療放射線技師の拾い上げのチェックは、読影の参考として医師からの要望も高く、以前から有効に活用されてきた。
  • 救急医療現場では、多くの施設では夜間・休日救急診療を若手医師が担うことが多く,多忙を極める医師がすべての画像検査の結果を読影することが困難な現状になってきている。そして、放射線科医師が不在の場合,所見を明確に述べた読影補助が必要となっている。
  • 研究結果

    検討項目①
    夜間・休日救急診療で救急担当医が CT 所見を読影不十分である件数に対して,緊急に加療が必要であった件数と緊急には加療が必要でなかった件数を比較検討した。
    検討項目②
    夜間・休日救急診療で救急担当医が行った CT 所見が読影不十分である件数に対して,翌日以降各診療科外来で判明した件数と判明しなかった件数を比較した。さらに翌日以降診療科外来で判明しているものに関して,技師の 1 次読影レポートでの指摘の有無で比較した。

  • 救急担当医の CT 所見の読影不十分である件数は減少したものの,有意差がなかったため読影補助の効果があるとは判断できなかった。しかし、この結果の要因について著者は、CT業務担当技師が常駐していることによって行われる口頭での所見の指摘および1次読影レポートによる可能性を指摘している。
  • 技師の教育的課題として,CT 業務担当技師の育成がある。当院では CT 業務担当者として一定の質の 1次読影レポートを作成できるまでに,教育期間として約 6 カ月,約 700 件のレポート作成を目安としている。
  • 読影することによって、読影しやすい画像を提供できるようになる。
  • 本来の技師の業務である撮影業務を遂行しながら 1次読影レポートを作成すること自体,技師の救急業務に負担を強いていることは少なからずある。
  • 技師による 1 次読影レポートが作成されると,経験の浅い研修医はレポートや口頭指摘を信用してしまい,画像を観察する意識が乏しくなる可能性がある。
  • 読影の補助というあいまいな表現は,施設間や個人によって見解が異なり,技師の読影補助がどこまで診療側に踏み込んでよいものかは,賛否両論あると思われる。しかし,多くの施設では夜間・休日救急診療を若手医師が担うことが多く,放射線科医師が不在の場合,所見を明確に述べた読影補助が必要となるはずである。
  • 市川宏紀 夜間・休日救急診療における診療放射線技師によるCT読影補助の効果 日本臨床救急医学会雑誌 Vol. 17 (2014) No. 4 p. 535-542 

    一次読影についてのアンケート

     高田氏は、名古屋大学医学部保健学科在学中に東海地方の多数の施設にお願いし、「診療放射線技師による一次読影について」アンケートを実施した。その結果、診療放射線技師の賛成意見として「読影することで撮影の反省を行い、撮影技術を向上させることが出来る」、「地位向上、職域拡大につながる」といった意見があり、反対意見には「時間に余裕がない」、「人員が不足している」、「読影に対する知識・自信がない」、「責任を負いかねる」といったものが見られた。放射線科医は、賛成意見として「放射線科医の負担軽減」が挙げられ、反対意見には「能力不足」、「統一された教育制度がない」、「責任の所在が明確でなくなる」といったものが挙がった。

    高田賢 大垣市民病院「診療放射線技師による一次読影について」埼玉放射線・Vol.60 No.5 2012 p273-276

    読影補助の準備

     今後、読影補助というものが診療放射線技師の業務として認知されるようになると、医療現場で我々診療放射線技師のニーズが高まるのは明らかです。したがって、読影補助の準備を今から始めておく必要があることはいうまでもありません。

    診療放射線技師の学校教育で、画像診断については基本的な事柄しか学んでいない我々にとって、読影補助のスキルを磨くためには、それ相応の努力と時間が必要になってきます。研修や勉強会に参加したり、専門書を読んだり…

    それでも不安は残ります…。

    なぜなら、研修会で取り上げる内容や書籍の症例では、実際の読影のイメージが掴めないし、読影スキルについての学習効果が得られているかわからないからです。

    実際に遭遇する症例を読影するような、読影体験型教材のご紹介。NPO法人メディカル指南車が提供している画像診断シミュレーターsimu.Docです。simu.Docは、もともと画像診断をスキルアップしたい医学生の学習教材、研修医の学習支援、さらに指導医の教材として用いられており、技師の読影補助など、効率的に画像診断が習得できるWeb型e-ラーニングサービスを提供しています。技師にとって、これから効率よく読影を学習していくにはおすすめの教材です。今なら、無料モニターユーザー登録を受け付けています。

     

    放射線技師.com

    スポンサーリンク