診療放射線技師の技術を効率的に維持、管理するには、個々の診療放射線技師が技術の管理に参加できるようなシステムづくりが重要になってきます。たとえば、各モダリティで評価シートを作成し、個人の自己評価と組織の評価を記載、比較することができれば、双方にとって大きなメリットが生まれます。個人的にはできていると考えていた仕事が、組織側ではできていないと判断されていた。重要であると考えていた仕事が実は必要でなく、組織の目標に沿っていなかったなどの問題は、個人と組織の双方で評価シートをチェックすることによって解決することができます。評価シートを使用した技術管理は、診療放射線技師の技量を客観的に評価するためには欠かせません。 実際に経験、習得した技術は何もしないでいると時とともに忘れていきますが、週に1回、少しの間だけでも装置や検査に触れる機会があれば、技術を維持することは可能です。各個人が技術管理評価シートを用いて、自分の苦手項目を把握し、トレーニングに必要な項目の優先順位を決めることによって、より効率的なスキルアップのやり方やスケジュールが導きだせます。以下に技術管理用の評価シートの例を掲載します。
例 1.(Xp)胸部正面・側面撮影 指導することができる ひとりでできる できない
2.(CT)頭部3DCTA撮影 指導することができる ひとりでできる できない
3.(Xp)被ばくについての説明 指導することができる ひとりでできる できない
4.(Xp)救急の外傷撮影 指導することができる ひとりでできる できない
5.(CT)造影剤副作用時の対応 指導することができる ひとりでできる できない
6.(MRI)閉所恐怖症の対応 指導することができる ひとりでできる できない
7.(CT)MPRの作成 指導することができる ひとりでできる できない
8.(MRI)下垂体ダイナミック撮像 指導することができる ひとりでできる できない
9.(MRI)MRI検査の適応、禁忌の判断 指導することができる ひとりでできる できない
10.(Xp)膝スカイライン撮影 指導することができる ひとりでできる できない