私は現在、夫と5歳と2歳の娘の4人家族です。夫はもともと亭主関白な人で、少し冷たいところがあるのですが、頼り甲斐のあるところに惹かれて結婚しました。実家は都内にあって、5歳の娘が生まれた当時、都内の民間病院に勤務しており、主人は育児にあまり協力的ではありませんでしたが、実家の支援もあって、なんとか子育てと仕事を両立することができていました。

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仕事も育児も順調に進み、二人目が欲しいなと思ったとき、主人にそのことを相談すると、主人は「保育園にあずけるなんて、子供が可哀想だ。そもそも二人で働かなくてもやっていけるだろう。働くのはおまえが働きたいからで、俺には関係ない。働くなら全部自分でやれ。」といわれました。確かに、働くのは私の勝手で、折角とった診療放射線技師の資格を活かしたいと考えて仕事を辞めなかったのですが、主人がそのことを理解してくれているとずっと思っていました。そして、そのときは、仕事を辞めるという選択肢は考えませんでした。今まで夫は育児に対して協力的でなく、実家の助けで何とか乗り切ってきたので、二人目ができても何とかやっていけるだろうと気楽に考え、「全部自分でやります。」といってしまいました。また、二人目ができたら、とりあえず復帰して、時短を取るからなにも問題ないとも考えていました。私の職場では、3歳の誕生日まで、時短を取ることができます。時短を取得してやるだけやってみて、ダメなら考えようと思っていました。

しかし、二人目を産んだ後、両親の助けを得ることが難しい事態に直面しました。この先も両親に支援を頼めば何とかなると、自分のことだけしか考えていなかった私が馬鹿だったと気付きました。両親は高齢でしたが、孫のことだからと無理をして支援してくれていたのです。さらに、いざ実際時短を取得してみたら、職場への気遣いに押し潰されそうになりました。CTやMRなど、まだ予約検査をしている中、自分から「そろそろ帰ります」と言わなくてはいけない空気の悪さ。みんなからの、「今帰るのか?」という冷たい視線。本当は、冷たい視線ではないのかもしれません。けれど、みんなが忙しく働いている中で帰るちょっとした罪悪感からか、そう見られているだろうと思っていました。たまに、上司が「時間だよ」と声をかけてくれるだけで、気持ちは少しだけ楽になりました。

働き方は、人それぞれあると思います。家庭の考え方も人それぞれ。結局私は、時短をとる心の負担が大きくなってしまい、仕事を辞めることにしました。せっかく資格を取得し働いていたのに、残念で仕方ありません。今は、とりあえず子育てに専念し、子供が大きくなったら、また働きたいなと思っています。

 

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